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運送会社のDX化、デジタル点呼・配車システム導入のすすめ

「DXって言葉はよく聞くけど、うちの会社には関係ない話では?」「システム導入にお金がかかりそうで踏み切れない」——そんな声を運送会社の担当者からよく耳にします。

しかし実際には、DX化に取り組んだ運送会社の多くが、業務効率の大幅な改善とコスト削減を実現しています。さらに、DX化は採用力の向上にもつながることが明らかになっています。この記事では、運送会社がまず取り組むべきDXの具体的な内容と、導入のメリット・注意点をわかりやすく解説します。


そもそも「運送業のDX」とは?

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、デジタル技術を活用して業務プロセスを改善・効率化し、会社全体の競争力を高める取り組みのことです。

ただし、「DX=新しいシステムを導入すること」ではありません。点呼・日報・配車・請求など、それぞれの業務をデジタル化し、さらにそれらをつなぐことで、現場・事務・経営のすべてがスムーズにつながる状態を作ることがDXの本質です。

現在、物流業界ではまだまだDX化が進んでおらず、デジタルや新技術の導入による改善が必要な領域が多く残っています。つまり、今から取り組むことで、競合他社との差別化が十分に可能な状況です。


運送会社がDXを進めるべき3つの理由

理由① ドライバー不足・人手不足の深刻化

有効求人倍率2.51倍というドライバー不足の状況は、当面改善が見込めません。そのため、限られた人数でも業務を回せる仕組みをつくることが急務です。DX化によって事務作業・管理業務の負担を減らすことで、同じ人員でより多くの仕事をこなせるようになります。

理由② 2024年問題への対応

2024年4月から適用された労働時間の上限規制により、ドライバーの拘束時間・休息時間の管理がこれまで以上に厳しく求められるようになりました。したがって、勘や紙の記録に頼った管理では対応しきれなくなっています。デジタルツールを使った正確な時間管理が、法令遵守のために不可欠です。

理由③ 採用・定着率の向上

「デジタル化が進んでいる会社」というイメージは、特に若手ドライバーの採用において大きな強みになります。「紙の日報・手書きの記録」という職場環境は、若い世代に敬遠されやすい傾向があります。一方で、スマホアプリで業務報告ができる・デジタルで点呼が完結するといった環境は、入社希望者に好印象を与えます。


まず取り組むべきDX①:デジタル点呼の導入

点呼のデジタル化とは?

点呼とは、ドライバーが出発前・帰庫後に運行管理者と対面で行う安全確認のことです。アルコールチェック・健康状態の確認・運行指示などを行います。これを対面ではなくデジタルで完結させるのが「IT点呼」「デジタル点呼」です。

2025年の法改正で何が変わった?

2025年4月から「業務前自動点呼」が解禁されました。これにより、AIやシステムを使った自動点呼が一定条件のもとで認められるようになっています。さらに、2025年現在、業務前自動点呼の導入検討が業界全体で活発化しており、運行管理者不足の深刻化を背景に、自動化への期待が高まっています。

デジタル点呼を導入するメリット

① 早朝・深夜の点呼負担が大幅に軽減される

従来、早朝5時出発のドライバーに対応するために運行管理者が早朝出勤する必要がありました。しかし、IT点呼システムを導入することで、遠隔での点呼対応が可能になります。そのため、運行管理者の労働時間を削減しながら、適切な点呼を実施できます。

② 記録管理が自動化される

紙の点呼記録簿への手書き記入がなくなり、システムが自動で記録・保管します。また、クラウドで管理するため、過去の記録の検索・閲覧も瞬時にできます。さらに、監査対応時にも素早くデータを提示できるため、法令遵守の証明が容易になります。

③ アルコール検知の精度が上がる

デジタル点呼では、アルコール検知器の測定値がシステムに自動で記録されます。したがって、記録漏れや改ざんのリスクがなくなり、より確実な安全管理が実現します。

導入時の注意点

デジタル点呼の導入にあたっては、いくつかの点に注意が必要です。まず、使用するシステムが国土交通省の認定を受けたものであることを確認しましょう。また、一度にすべてを自動化しようとするのではなく、事業規模や管理体制に応じて段階的に導入することが重要です。点呼のデジタル化はあくまで手段であり、安全確認の質を落とさないことが大前提です。


まず取り組むべきDX②:配車システムの導入

配車業務のデジタル化とは?

配車とは、どのドライバーにどの荷物をどの車両で運ばせるかを決める業務です。現在もFAXや電話・Excelで配車を管理している会社は多く、ベテラン担当者の「経験と勘」に頼っているケースが少なくありません。しかし、これが属人化(特定の人しかできない業務)を生む最大の要因になっています。

配車システムを導入するメリット

① 配車業務の時間が大幅に削減される

AIを活用した配車システムでは、荷主情報・ドライバーのシフト・車両の空き状況を自動的に考慮したうえで、最適な配車計画を作成します。実際に、ある運送会社では配車システムの導入によって配車業務にかかる時間を50%削減できたという事例があります。

② 属人化が解消される

配車業務がシステム化されることで、特定のベテラン担当者がいなくても業務が回る体制が整います。したがって、担当者の退職・病欠による業務停止リスクが大幅に下がります。また、新人担当者でも短期間で配車業務を習得できるようになります。

③ 積載率・稼働率が向上する

AIが自動でルートを最適化するため、無駄な空荷走行・非効率なルートが減少します。その結果として、燃料費の削減・車両の稼働率向上・ドライバーの残業削減が同時に実現できます。

④ リアルタイムで車両の位置が把握できる

配車システムとGPS連携を組み合わせることで、各車両の現在地・運行状況をリアルタイムで把握できます。これにより、荷主からの問い合わせにも即座に対応でき、顧客満足度の向上にもつながります。


DX化を進めるうえで活用できる補助金・支援制度

DX化への取り組みには、国の補助金を活用することで初期費用を抑えられます。

IT導入補助金

中小企業・小規模事業者がITツール(配車システム・点呼システムなど)を導入する際に、費用の一部を補助する制度です。補助率は通常枠で1/2以内、補助額は最大450万円まで対応しています。なお、補助を受けるためには、事前にIT導入支援事業者(認定業者)を通じた申請が必要です。

物流効率化法(2025年4月全面施行)

2025年4月に物流効率化法が全面施行されました。これにより、荷主企業にも物流効率化への取り組みが義務化されています。したがって、荷主企業と連携してシステム導入コストを分担する交渉ができる環境が整ってきています。


DX化を成功させるための3つのポイント

ポイント① 一度にすべてを導入しようとしない

DXに失敗する会社の多くは、最初から大規模なシステムを一気に導入しようとして、現場が混乱するパターンです。そのため、まずは「デジタル点呼だけ」「日報のペーパーレス化だけ」など、小さな範囲から始めることが成功への近道です。

ポイント② 現場ドライバーへの説明・研修を丁寧に行う

新しいシステムは、現場のドライバー・管理者が使いこなせなければ意味がありません。導入前に「なぜDX化が必要なのか」を現場に丁寧に説明し、操作研修を十分に行うことが定着の鍵です。

ポイント③ データを活用して継続的に改善する

DX化の最大のメリットは、蓄積されたデータを活用して業務を継続的に改善できる点にあります。配送の遅延が多い時間帯・燃料コストが高いルート・残業が集中しているドライバーなど、データが可視化されることで改善すべき課題が明確になります。そのため、導入して終わりではなく、データを見ながら定期的に運用を見直すことが重要です。


まとめ

運送会社のDX化は、大企業だけの取り組みではありません。デジタル点呼・配車システムの導入から始めることで、中小企業でも業務効率化・コスト削減・採用力向上を同時に実現できます。

「DXは難しそう」と感じている会社も、まずは一つのツールから試してみることをおすすめします。なぜなら、DXへの取り組みが遅れるほど、競合他社との差が開いていくからです。IT導入補助金などの支援制度も活用しながら、ぜひ一歩踏み出してみてください。

DRIVE UPでは、DX化に積極的に取り組む運送会社の求人掲載・採用サポートを行っています。採用や職場環境の改善についてのご相談もお気軽にどうぞ!

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